桜美林大学大学院 老年学研究科 同窓会

活躍する同窓生

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活躍する同窓生のご紹介

安 順姫
(あん じゅんき,Shunji An)

卒業期
2010年8月卒 博士前期課程
現在所属
公益財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団
部署
研究部
職名
研究員

現在の活動内容
高齢期のうつ予防対策として当財団で開発した、ポジティブ心理学的介入を主なツールとした「うつ予防プログラム(通称、ハッピープログラム)」の普及・啓発を行いながら、介護予防教室終了後においてもその効果を持続させるための自主グループ活動の推進や、活動が長く継続するための支援に関する研究を行っています。

老年学で学んだことを活かした取組み
元気な高齢者が増えている中、誰もがもともと持っている能力を活かし、健康維持に努め、地域とのかかわりを広げていくことは、高齢者保健福祉の取り組みを考えるうえで重要な視点だと思っております。当初、老年学の授業を受け、最も印象に残ったことは「人は誰でも、年を取るとともに身体機能が衰えますが、精神や知恵の面では、生涯にわたって発達すること」です。老年学で学んださまざまなことを踏まえて、現在は「高齢者の力を活かした、幸せづくり」に取り組んでいます。

中村 正人
(なかむら まさと,Masato Nakamura)

卒業期
2014年 前期課程修了
現在所属
社会福祉法人 亀鶴会
部署
特別養護老人ホーム 神明園
職名
施設長

現在の活動内容
施設管理業務

老年学で学んだことを活かした取組み
入学時には現在の職場で管理職をしており、職場で中学生の職業体験などの訪問を受けていました。そのような関わりから、来訪する中学生に特養が何をしてゆくべきなのかを考えることが多く、老年学研究科に入学しました。修士論文では白澤政和先生に師事し、中学生の高齢者イメージ形成プロセスに高齢者施設訪問経験が与える影響をテーマに取り組みました。そこで得た知見は社会福祉法人の公益的取り組みの一環として特養と教育機関との協働に活かされています。

武田 万樹
(たけだ まき,Maki Takeda)

卒業期
2016年、博士前期課程修了
現在所属
桜美林大学老年学研究所
部署
プロジェクト桜美林連携研究員
職名
研究活動と並行して、本業であるフリーの編集者兼ライターの仕事も継続中。

現在の活動内容
自分が住んでいる地域(横浜市青葉区)のシニアに100歳人生を豊かに生き抜くための実学としての老年学を発信するために「老年学工房」を立ち上げました。地域とのつながり方や、健康長寿のための心身との向き合い方、定年退職後の経済問題、終活のアイディア、老いの住まいから看取り・看取られ問題、死をどう選択するかまで、それこそ老年学で学んだこと全てが活動のためのテーマとなります。

老年学で学んだことを活かした取組み
具体的な取組みとしては、まず第一弾として区と連携する形(補助金が出る)で、地域包括ケアシステムの一端を担っているコミュニティカフェをテーマにした「区民企画運営講座 なるほどコミュニティカフェ」5回連続講座を地域住民を対象に開催しました。内容的には、白澤先生の社会福祉老年学からの学びを最大限生かし、これからの超高齢社会における地域課題を住民レベルでどう支え合うか、熱心な議論が飛び交い、区からもぜひこういった連続講座を今後も企画して欲しいと要請されました。
また地元のNPO法人と組んで「人生を書くと60歳からの人生が面白く変化する―自分を見つめ直す文章講座」を始めました。文章が上手くなる講座ではなく、60歳からの自分の人生を積極的に創り出して展開することを目的に「私にとってのサクセスフルエイジングとは何か」「私にとっての自己実現とやり残しは何か」等をこれまで歩んだ自分の人生曲線を描きながら思索し、自分らしい老いと死への道程を文章にしてみようという試みです。この講座では、回想心理学(長田先生)や老年社会学(杉澤先生)、老年家族社会学(直井先生)での学びを存分に生かすことができました。当時のノートに記したことが血肉となっていく喜びを味わうことができ、老年学がこれからの私の人生の道ずれとも杖ともなってくれることを実感している次第です。
最後に私の主たる研究テーマである「認知症当事者の声や語りに基づいた当事者主体の支援の在り方」についての現在の活動状況は、同じ町内の初期段階の認知症当事者のケアパートナーとしての活動から次なる調査研究への発展を図っております。

早崎 広司
(はやさき ひろし,Hiroshi Hayasaki)

卒業期
2015年3月卒 前期課程
現在所属
SCOPO株式会社
職名
代表取締役

現在の活動内容
研究テーマ
(1)高齢経営者からの事業承継
(2)生きがいをデザインする人生設計

老年学で学んだことを活かした取組み
SCOPO(スコーポ)の事業の三本柱全てに老年学で学んでいる知見を活用しています。

(1)LIFE(人生・生活・健康)設計
ご相談者のインタビューの際の回想法の応用、そして得られたデータを解析するためのM-GTAの活用があります。家庭や仕事の現場で生きがい感を持って生きるためには、専門性と関係性の両輪が必要ですが、過去から現在に至る行動のプロセスの中に、どのような考えや思いが内在するのか、そこに反映されている認識や行為,それに関連する要因や条件などを分析することで、課題や問題の実相を明らかにする一助としています。

(2)社員・役員の教育
少子超高齢化している日本で、事業を継続するためには様々なテーマで改革が求められています。働く人をテーマにした場合には、社員を事業のための素材、道具とする“人材”と見る視点から、有限の命を持つ唯一無比の存在として、ユニークでユーモアを解する人間、“人物”として育てていく教育が必要であると考えています。“人物”とは実学とリベラルアートをバランスよく学び、実務に生かしていく人であり、どんな場所、立場にあってもやりぬく実力を有して、周囲から「あなたがいてくれて助かる」といわれるような専門性と関係性のレベルが高く、人生と生活のバランスのとれた人間です。“人物”を教育するためのキーワードは生きがい感と加齢発達です。一度きりの人生の中で、大人になってから一番時間を費やすのは仕事です。もし仕事を通して“生きがい感”を持つことができたら、人間はどれだけ幸福でしょうか。そこで職場で、長く“生きがい感”を持って働くことができる必須の要件として、加齢発達型の教育体制があると、考えています。老年学で学んでいる、人の身体や心は老いるとどうなっていくのか?、身体の衰えや心の寂しさを環境で補うためにはどのようなことが必要なのか?、人が生きること、老いること、病むこと、死ぬこととはどんな意味があるのか?など、能力として加齢発達させうる情緒やライフスキルの教育に欠かせないものとして老年学の各理論を活用しております。

(3)講演
企業、自治体、各種団体の依頼に基づき、講演を行っています。直近では平成30年9月15日に、京都府宇治市において中途失調者・難聴者協会が主催した「聞こえの広場」で『生きがいを支える4つの健康』という演目で話しました。(軽度の難聴者の方以外は、手話と要約筆記で対応されました。)生きがいや幸せについての歴史的な考察と新しい知見を紹介し、各人が大切にしている生きがいについて、それを支える4つの健康として、身体・心・つながり・お金を挙げ、巷に溢れる情報の見分け方や着眼点、そして今日から少しでも使える着手点を伝えました。
又、銀行や住宅メーカーの依頼により、超高齢期の人生設計に欠かせない認知症や相続への対応について、研究者である司法書士と共に講演をしています。キーワードはGood Time Stage、任意後見契約、過去と価庫です。
どちらのテーマについても、老年学の知見を生かして活用しております。

平松 万由子
(ひらまつ まゆこ,Mayuko Hiramatsu)

卒業期
2014年度 後期課程修了
現在所属
三重大学大学院医学系研究科
部署
看護学専攻老年看護学分野
職名
准教授

現在の活動内容
現在は、看護学分野の教員として、高齢者終末期ケア、認知症ケア、在宅高齢者ケア、災害時要配慮者支援を主な研究テーマとし、取り組んでいます。

老年学で学んだことを活かした取組み
老年学を学ぶ過程において、様々な専門分野の先生方に指導を頂いたこと、先輩方、ゼミの皆様と議論させて頂いたことで、他の分野の方に自分の専門分野について理解してもらえるよう説明する力や、他の分野を理解しようとする態度が少しずつ育まれたのではないかと思っております。このことは、現在多職種の方々と協働する上で、様々な場面で役立っていると感じております。

御園 一成
(みその かずなり,Kazunari Misono)

卒業期
2008年3月 修士課程修了
現在所属
カンボジア王国学校法人KAIGO日本語学校
職名
学院長

現在の活動内容
介護留学プログラムに関してのアンケートを基にカンボジア介護留学候補生の実態調査の結果をまとめている。

老年学で学んだことを活かした取組み
柴田ゼミでは修士論文を書き上げる大変さ(?)を学び、杉澤ゼミでは研究をし続ける大切さを教えてもらっています。
そして現在、カンボジアで日本語学校を設立し、介護留学プログラムによりカンボジアの若者を日本に留学させる仕事をしています。
このプログラムは外国人介護福祉士を育てることが目的です。彼等は弊校で日本語能力N4を取得(約1年かかります。)した後、日本の日本語学校でさらに日本語力をアップし、養成校に進学して介護福祉士の資格を取ることを目指します。
養成校終了後は介護施設で3~5年働きます。そして帰国後、彼等はカンボジアの福祉制度・介護制度の構築や、将来できる介護施設運営のスペシャリストとして働くなどして社会貢献できるのではと考えています。さらに、このプログラムは日本で喫緊の課題となっている介護施設の人材不足を補うことにも役立ちます。
以上が、老年学を学んだことを生かした取り組みと言えるかどうかわかりませんが、何と言っても、老年学を学んだことで現在も仕事を続けていられるのだと思っています。

中辻 萬治
(なかつじ まんじ,Manji Nakatsuji)

卒業期
2005年 修士課程修了
現在所属
町内会
職名
総務・経理担当

現在の活動内容
町内会に住む人たちの生活をより安全、安心に、そしてより豊かにするために、6年間、町内会長と協力して、様々な活動をしてきました。

  1. 町内会の運営方法の改善。特に町内会の意思決定を明確にし、それを会員に知ってもらう。
  2. 会員が不安と思っている防犯、防災の対策を考え、実施する。例えばドアホンや消火器の購入に補助金を支給する。
  3. これまで6年間、毎月「健康長寿通信」なるA4裏表1枚の文を書き、各戸に配布している。
  4. 「認知症は予防できる」というタイトルの活動を立ち上げ、講演や話し合いを行っている。
  5. 遊びや編み物などのグループを立ち上げた。気が付くと、大きな抜けがありました。それは後継者の育成です。ですから88歳の今も、この仕事をやっています。

老年学で学んだことを活かした取組み
私は老年学を学ぶ姿勢は2つあると考えています。職業としての老年学と自分自身の生き方を模索するための老年学、です。71歳から老年学の研究を始めた私の姿勢は、当然のことですがこの後者、自分自身の生き方の模索です。
ですから、今の私の生き方そのものが「老年学で学んだことを活かした取組み」ということになります。
それを要約して言えば、次の2つになるでしょうか。

  1. 社会貢献活動
    傾聴、回想法、認知症予防のための知識、の普及活動。これはもう16年ほど続けてきました。共に大学院で学ぶ中でその重要性を知り、実践するようになりました。
    町内会で総務と経理の役職を果たしているのも、地域社会を高齢者に住みよいところにしたいという考えが根底にあります。
    町内会各戸への「健康長寿通信」の毎月の配布は7年間ほど続けています。老年学の知識を日常生活のいろいろな場面で生かしていただけるように、書いています。毎号を綴じて保管している、と言われる方が、少なからずおられます。
    小学生の下校を見守る活動は4年半前に近くの小学校がこの活動を始めたときから始めました。生徒の皆さんが笑顔で走り寄ってきて、ハイタッチしてくれるのはとても嬉しいことです。自分の充実した時間になっています。
  2. 自分自身と家族のための健康長寿のための活動
    私は40歳から35年間、ほとんど毎日4キロほどのジョギングをしてきました。脊柱管狭窄症で走れなくなり、現在は家内と一緒にウオーキングに励んでいます。
    食事への配慮も老年学を学んだ成果です。
    かかりつけ医が示してくれる様々なデータの内、私にとって重要なものをグラフ化して、推移をチェックし、自分自身の生活習慣を考え、必要な修正を行っていますが、このようなことができるのも老年学を学んだ成果と思っています。

    しかし90歳近くとなった現在、大きな課題を抱えています。それは残された人生最後の10年間をどのように生き、そしてその後に間違いなく来る死を、どのように受け入れるか、です。
    今後10年の生き方は老年学の範囲で答えを模索することができるでしょう。しかし死の問題は老年学を超えています。信仰を持たない私はどのようにして自分の死を穏やかに受け入れるようになれるのか。私にとって人生最後の、そして最大の課題、が待ち受けています。

【土曜随想】
  ・まかり通るあやふやな知
  ・傾聴活動の中で
  ・雑感
  ・私の生き方
  ・知とは何か 研究方法論
  ・認知症
  ・明治憲法下日本はどんな国だったか

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